« 2010年6月 | メイン | 2010年8月 »

2010年7月 アーカイブ

 
201007
12
月曜日

【のぞき見ウォンツ!】 ダイリ

ダイリと聞いて真っ先に「内裏」を思い浮かべる人は、たぶん源氏物語とかが大好きな人だと思います。僕も死ぬまでに古文で通読したいと思っているのですが、須磨までたどり着く自信もありません。というか全然関係ない前置きですいません。

今回ご紹介するのは弊社の「(社長)代理」こと岩崎です。

弊社のDVD講座では「バッチリ先生」としておなじみ、そして弊社DTMショップ「究曲.com」の店長でもあります。DVD講座のほうはデザイン系での出演が多いので、音楽方面の活躍を知らない方もいるのではないかと思い、今回はわりと貴重なギターを構えたショットを持って参りました。

実は先日、岩崎と一緒に究曲.comのお得意様にインタビューしに行ったんです。僕は撮影係で聞き手は岩崎だったのですが、まさか居合わせた全員で涙することになるとは露も思わず・・・。

その模様は、後日究曲.comでお届けする予定ですのでここでは詳しく書きませんが、自分なりに、商売とか夢とか人の繋がりとかを深く考えさせられた一日でした。本当に行って良かったです。

僕ら二人にとっても完全に予想外の展開だったのですが、聞き手の岩崎が相手の気持ちを深く汲み出そうと耳を傾けたことも大きかったと思います。正面から本音でぶつかろうとする姿勢は、隣で聞いていてとても勉強になりました。

このへん気になる方は、岩崎が更新中のブログ、究曲.com店長の「音くな毎日」 のほうもご覧いただけると、裏話やら最新情報などが出てくると思いますので是非。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
 
201007
12
月曜日

PC教室3社で「NPO法人ファイブ・エー」を設立

長いこと水面下で動いていたプロジェクトがひとつ、日の目を見ることになりました。

パソコン教室には、いろんな規模があります。一身で独立した街のパソコン教室、地域に根ざした形で展開したパソコン教室、あるいは全国に多数の拠点を持つパソコン教室・・・。

経営形態や、目指す所というのは様々だと思いますが、ITというのがパソコンに限定されずに様々な形で身近になってきた昨今、パソコン教室に求められる役割というのは何なのか、改めて考えるべき時期に来ているというのは共通の課題ではないかと思います。

パソコン教室がより発展し、生徒の皆様にも喜んでいただくためにはどうすればよいか。ひとつの教室の立場だけではなく、各社の今までのノウハウを持ち寄ったらきっといいアイディアが出るのではないか・・・それを形にしたのが「NPO法人ファイブ・エー」です。

5A.jpg

5Aという名前は、パソコンという機械を通じて、「あなた」と「あたし」と「あした」を、「愛している」と「ありがとう」で繋げたい、というコンセプトを表しています。

参加しているのは、設立時では株式会社ウォンツ株式会社リオマミオン有限会社 (50音順) の3社になりますが、この輪はこれからもっと大きく広げていきたいと思っています。

具体的な動きについては、然るべき時に順々にご紹介させていたたくことになるかと思いますが、やはり3人集まれば何とやらで、既にいろいろなアイディアが飛び交っています。まずは、全国のパソコン教室に有用な情報を発信していくことが最初の活動になるでしょう。

弊社も、これまでに築いてきたネットワークと、直営校のノウハウを惜しみなく投入し、業界の発展に貢献していく所存でございます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
 
201007
14
水曜日

今後こそ乗り換えるあなたに~Word・Excel 2010講座

今でも古いOfficeを使っている人は多いと思います。特に2003あたり。かくいう自分も2003は長く愛用していました。しかし、OSがWindows7になって、Officeも2010が出て、そろそろ年貢の納め時なのかもしれません。古いパソコンはそのままにしておきますが、日常的に使うパソコンは2010にアップグレードすることにしました。

Officeは2007からかなり画面が変わりましたので、古いOfficeから移行すると戸惑うという話はよく聞きます(急ぎの仕事に時に大変な思いをしたとか・・・)。2010も基本的には2007を踏襲してますので、同じ事が言えるでしょう。

そこで持ち上がったのがこの企画。古いOfficeを使っていた人が、スムーズに2010に乗り換えられるようにお手伝いしよう!というコンセプトです。

弊社スクリプター、ゆかっぺが、新旧Officeをよく比較してポイントを抜き出しましたので、きっと効率よく2010を使えるようになるはずです。

通常価格1980円のところ、今なら予約特価1480円でご予約いただけます。是非ワード&エクセルのセットでご予約ください。発売日は8/10です。

【ここが変わった!ワード 2010 〜これで安心☆乗り換えサポート〜】サンプル映像

【ここが変わった!エクセル 2010 〜これで安心☆乗り換えサポート〜】サンプル映像

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
 
201007
23
金曜日

ウサギの使者 (3/3)


その瞬間、全身の血が沸騰すると同時に凍り付くような感覚に襲われた。しかし、私の意識はバラバラになりながも彼の声に追い着こうとする。
ハム君はそんな私の心境を察したように、長い沈黙を間に置いた。そして改めて私の方へ向き直ると、大切な宝物を開けるかのように、静かに、ゆっくりと音を紡いだ。
それが、私が娘の使者から聞いた最後の言葉だ。

         ◆

ウサギは夜を走る。何かを振り払うように、懸命に走り続けた。
ウサギは言いたかったことのひとつを伝えることができた。それを月に感謝した。しかしもうひとつのこと―――それはずっと隠していたこと―――を口にすることはできなかった。それを思うと月が恨めしくもあった。だがそれは、決して違えることができない月との約束だ。

《あなたは15歳まで年に1度、"ウサギの使者として" 父と会うことができる》

父はまだ自分のことを愛していた。それは本当に嬉しいことだった。しかし同時に、深い悔恨に囚われていることも痛いほど分かった。今を生きずに、過去を生きているような父。月の奇跡では、一夜の安らぎを共にすることはできても、苦しさを救うことまではできない。

いつの間にか心に染みついていた、捨てられたという惨めな気持ちはとうに溶けてしまった。しかし、ウサギである限り父との距離は変わらない。今思えば、4年間、自分は目の前のことばかり見ていて、為すべきことを何も考えていなかったのだ。ようやくそれに気づいたときは、もう最後の年になっていた。
だから今日、ウサギは奇跡の終わりを、そして再度の別離を告げる言葉を、人生で一番やさしい声で言うことができた。

『大人になったら会いに行きます。だからもうしばらく待っていてください』

父は何度も頷きながら、分かった、待っているよ、と繰り返した。泣いていた。それを見て自分も泣きたくなった。一緒に泣いて「お父さん」と言いたかった。今にも道を戻ってそう叫びたい。
しかし、月の魔法はもう終わりを迎えようとしているのだ。

         ◆

私は部屋を見渡した。そこには夢の残滓が漂っている。4年前にウサギの使者が尋ねてきたことを、そして今日最後の別れを告げたことを、この部屋はまだ記憶している。
私は今まで、何をしていたのだろうか。突然雑踏の真ん中で目覚めた人のように、途切れた時間をなぞろうとする。しかし、そこには空虚な意味が横たわっているばかりだ。

窓の外を見上げると、宝石を散らした夜空の真ん中で、満月が変わらぬ微笑を湛えている。九月の澄んだ空気は、月の輪郭をはっきりと伝えてくれた。私はその美しい円に目を細めて、この欠けることのない満月のように、娘の歩む道が幸せで一杯に満たされればいいと思った。そしていつか、その道が再び自分と交わることを素直に祈ることができた。

6年―――しかしまだ、遅くはない。私は、自分の体さえ新しく造り替えられた気がする。

         ◆

ふいに、その姿が淡い光に包まれた。ウサギはそれを合図に力を込めて飛び上がると、まるで見えない階段を登るように宙へ舞い上がった。鈴の音が大きくなる。今まで底に沈んでいた音がはっきりと聞こえ出した。高い音、低い音、長い音、短い音・・・まるで世界の全ての音を集めたような、それでいてひとつも混濁することなく、見事な調和を描く音。それはきっと、音という名の別のものなのだろう。

どこまでも続く闇の中に、ひとつの道筋がはっきりと見えた。その先には月が、そして「出口」がある。そこへ向けて一直線に駆けていく。それは地上から見たら、流れ星が天を遡っていくように見えただろう。そう、いつしかウサギは光の玉そのものになっていたのだ。

次第にウサギは天も地も朧になって、どちらが星の光なのか、街の明かりなのかも判然としなくなってきた。嬉しいことも、悲しいことも淡く消え、そして最後には自分が誰なのかも分からなくなった。それでもなお、ウサギは月を目指した。あそこには全ての人が幸せになる光があるのだと、それだけを強く思った。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
 
201007
24
土曜日

ウサギの使者 (2/3)


中秋の名月とは旧暦の8月15日のことであり、必ずしも満月の夜を意味しない。彼にとっては暦よりも満月であることの方が重要なので、実際の来訪はそこに一番近い満月の夜だ。幸い、今年は暦と月がぴたりと息を合わせている。
窓から舞い込んだ月の光は、ハム君や、私や、部屋の何かの触れるとたちまち弾けて、ゆっくりと辺りを色付けていく。ハム君には、耳を澄ますと光が弾ける瞬間に鈴のような音が微かに聞こえるという。この夜、世界には満天とこの部屋だけがあるのかもしれない。
いつもよりとても近くに見える月を眺めながら、私とハム君は紅茶を片手に会話を弾ませる。最初は古来に習って酒を出そうとしたのだが、未成年だからという理由で断られた。ぬいぐるみにも成人の区別があるものなのか分からないが、私もこの貴重な夜に酔って記憶を薄くしたくはない。
一方、食べ物の方は、団子は彼の手では食べにくいためクッキーなどの焼き菓子類を用意する。おかげですっかり西洋風の店開きになってしまうが、元々月見は団子と決まったものでもないし、これもまた一興だろう。

ハム君は紅茶を飲みながら、この一年の娘の様子を教えてくれた。最後の中学生活。決して安全圏とは言えない進学校へのチャレンジ。緊張の中での年明け。雪の残る寒い日の受験・・・。彼は時々身振り手振りを交えて、まるで自分の体験のように、嬉々としてその日々を語ってくれた。
「ボードに自分の名前を見つけたときは、それはもう飛び上がる勢いで―――」
「おっと」
ふらりと傾いたハム君の体を慌てて支える。少々熱が入りすぎたようだ。
「や、これは失敬」
彼は申し訳なさそうにモゾモゾと両の耳を揃えた。誇張されて長めに作られたそれは、きっと彼の体にはバランスが悪いのだろう。
「高校の授業にはついていけてるのかい?」
頑張って合格したはいいがその後が続かないのでは意味がない。私は少し心配になった。ハム君はピクリと鼻を動かすと、何だか済まなそうな顔をした。
「実は、部活やら遊びやらに熱中しすぎてしばらく勉強が疎かに・・・最初のテストが思ったより悪くて落ち込んでいましたよ」
熱中すると他が見えなくなる性分。昔の自分のことを言われているようでこっちまで済まない気分になる。
「でも、それからは気持ちを切り替えてしっかりやってますよ。心配ないでしょう」
ハム君は今度は控えめに胸を張って請け負った。私は娘の執事の判断を信用することにした。

         ◆

そうして彼の話は進んでいく。私とは遠いところで過ぎ去っていく、眩いばかりの思春期の日々。夏休みが終わり、新学期が始まって、それはついに今日という満月の夜へと合流した。
ハム君はそこで一度言葉を止めると、先程までとは違う声音になった。
「ところで・・・ご主人様は今年で15歳になりました。これが何を意味するかはお分かりですね?」
私はその言葉で、ずっと心の奥に仕舞い込んできた "結末" と、ついに向かい合わなくてはならなくなった。4年前に既に聞かされていたこと。彼は赤い目で私をしっかりと見つめながら、諭すように静かに告げる。
「私がこの役を勤められるのは、ご主人様が15歳の年まで。それが月との約束なのです」
その宣告は、この世界から急速に体温を奪っていった。

私の気持ちは―――私を追い越して逆らおうとする。この結末に否を唱えようとする。しかし父親ですらいられなかった私に、今更何を言う資格があるのか。実際、私にはハム君が来訪する理由すら知らされていないのだ。
彼はいつも報告者であり、メッセンジャーではなかった・・・いや、言い訳はすまい。私が臆病だっただけなのだ。もし拒絶を引き出してしまったらと思うと、とても言葉を託すことはできなかったのである。それは私にとって命がけの跳躍に等しい。
だから、違うことを言った。
「君は・・・どうなるんだい?」
ハム君はそれには答えなかった。少しの静寂。彼は窓の外の月を一度見上げてから、代わりに思いもかけない言葉を返した。
「ご主人様から、伝言を預かっています」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
 
201007
30
金曜日

ウサギの使者 (1/3)


コンコンと、窓を叩く音が聞こえた。
窓に鍵は掛かっていないし、音の主もそのことは知っているはずだ。しかし向こうから窓を開けることはない。私は駆け出したい気持ちを抑えながらゆっくりと窓を開けると、親しみを込めて言葉を投げ掛けた。
「やあ、ハム君。今年も来てくれたんだね」

窓の外に現れたのは、一匹のウサギ・・・正確には"ウサギのぬいぐるみ"である。名をハム君、と言う。彼は上半身を燕尾服に身を包み、本物よりもいささか誇張された長い耳をピンと立てている。首元には白い蝶タイ、燕尾服のテールが彼自身の短い尻尾を覆っている。残念ながら体型的にスラックスは履けないようだが、立派な正装だ。
「こんばんは、今年もお会いできて嬉しいです」
 ハム君はペコリと頭を下げると、窓のすぐ下にある机に降り立った。代わりに開け放った窓から覗くのは、中秋の名月と呼ぶに相応しい、あかあかとした丸い月。この時期、ハム君の来訪を待つのが数年来の私の楽しみだ。

         ◆

これから私は、他人にはとても信じられぬだろう話をする。
ハム君は、私が昔、娘に買い与えたウサギのぬいぐるみである。娘はそのぬいぐるみに"ハム"という名前を付けた。これは娘が当時好きだったウサギとハムスターが、子供らしい強引さで一緒になってしまったものらしい(食べ物のハムでなかったことに私は内心安堵した)。
それから10年は経っただろうか。娘はそのハム君を今でも大事にしているようだ。それは嬉しい。しかし私は、本来その情報を得られぬはずの身である・・・娘とは、妻との離婚を境にもう6年以上会っていないからだ。これからも会うことはないだろう。自分は家庭の父を上手に出来なかった男である。

ハム君が私の所へやってきたのは、4年前のことだった。同じように窓を叩いて、娘からの使いだと名乗った。ぬいぐるみが動いて喋るという非現実を前に、私は自分の正気よりも先にどんな仕掛けなのかを疑った。きっと妻は私のこんな理屈っぽい頑迷さに耐えられなかったのだろう。
さんざん引っ張ったり口の中を見ようとしたり、思えばハム君には実に悪いことをしたが、とにかく私はハム君になんら文明的な仕組みを見つけることができなかった。彼はどこまでも繊維だったのである。
ここに至って私は、自分でも不思議なほど理性をあっさり放棄することができた。娘の名前はそれに値するものだったからだ。いっそ夢でも相手が悪魔でも、娘の様子が知れるなら狂人で構わぬ。
それ以来、ハム君は年に一度、九月の満月の夜に私の所へ来訪するようになった。

         ◆

ハム君は紳士である。声音は少年のようだが、口調は穏やかで、常に礼節を欠かさない。その落ち着いた態度が、常識に照らせば異常極まりない月夜においてなお、私を正気の縁に止めてくれる。
「今年の月は一段と鮮やかですね、夜道も月明かりではっきりと見えましたよ」
ハム君はそう言って赤い目を月に向けた。なんでも彼は月の光を浴び続けていないと動けないらしい。だから窓は開けたままにしておく。窓下の机はこの日のためにすっかり片付けておいて、ハム君は机の上に、私は椅子に座って話をする。そうすると目線が合って話しやすい。

「それでハム君、学校は・・・」
私は腰を落ち着けるや否や、身を乗り出してハム君に問うた。一年間、ずっとこの事ばかりを気にして暮らしてきたのだ。
「まあまあ、落ち着いて。これが答えですよ」
ハム君はそう言うと、丸い手で燕尾服から切手くらいの紙を取り出した。そして空いた手でそれをポンと叩く。すると、小さな紙は柔らかい光を放って瞬く間に写真サイズへと膨らんでいった。それを受け取った私は、歓喜と安堵で言葉にならない声を上げてしまう。
写真には、高校の制服に身を包んだ娘が写っていた。入学式で撮影したものだろう。その笑顔には、真新しい制服にも負けない、生まれ変わったような輝きが満ちている。写真を握った手から、何かが私の体に染み入ってくるようだった。
「ご主人様、よく頑張りました。第一志望に無事合格です」
ハム君の言う"ご主人様"は娘のことだ。娘とウサギの執事の組み合わせは想像するにも微笑ましい。大きな幸福を届けてくれた小さな使者に、私は改めて礼を言った。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ウォンツ制作:
DVD講座ラインナップ

SEARCH


About

About

2010年7月にブログ「ジャンゴと豆の木」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2010年6月です。

次のアーカイブは2010年8月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

RSS